文通カフェ

高田馬場にほど近い川沿いに「10°CAFE」がある。こちらに手紙にまつわるメニューがあると知り、友人たちと行ってみた。

文通カフェは100円。注文すると便箋と封筒を1枚ずつもらえるので、それに手紙をしたためる。

自分が書いた手紙は左のポストに投函する。

真ん中にある箱から手紙を1通取り出して読む。

これが検閲済み(?)の手紙。箱には思ったよりたくさんの手紙が入っていて嬉しくなる。場所柄のせいか大学生が多い印象だ。私が取り出したのは、人生にお疲れ気味な人からのなかなかヘビーな内容の手紙だった。

見知らぬ誰かに手紙を書く。どんな人が読むのかわからないが、その人が読んでよかったと思う言葉や文章が一つでもあるといいなと思いながら書く。最後に幸せを願うおまじないの言葉をしたためて…。気の利いたことなど書けないのはわかっているから内容は無いに等しいけれど、それで良い。それぐらいの気軽さと距離感でも、いや、だからこそ手書きならばそこそこ心で触れ合えると思うから。

文通ではなく一方通行。もらうほうも書くほうも。でも、たとえ見知らぬ人でも、自分に語りかけられているように感じられるのが手紙というものだ。通じていると感じられるのが手紙の良さだ。

そして私も語りかける。

友人たちと一緒だが、静かな店内でそれぞれ無言で手紙をしたためる時間が心地よく愛おしい。なんとも心安らぐすてきなひとときを過ごせた。


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てがみまYukoのふみあかり

田丸有子。 手紙の書き方コンサルタント。 札幌出身、東京都在住。 情緒があるものやエレガントなものに惹かれる50代。 無類の手紙好き。L.M.モンゴメリの小説が愛読書。 すきな言葉は「雲心月性」。

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