きょうは、友人がプレゼントしてくださったバレエのチケットを携えて上野にある東京文化会館へ。演目はモーリス・ベジャール振付の『くるみ割り人形』。東京バレエ団のダンサーたち、そしてプティ・ペール役はゲストのジル・ロマンが踊った。
ベジャールの『くるみ割り人形』は日本の初演を観て以来の鑑賞だったので、細かい部分はほとんど忘れていたが、久しぶりに観る生のバレエ公演に胸が踊った。
宮川新大さんが踊る猫のフェリックス、なんてオシャレでスマートで魅力的なのかしら。良かったなぁ。
第一幕の、ビムがボーイスカウトのさなか、待ち焦がれたお母さんと踊るシーンは涙があふれて仕方なかった。この演出は本当に感動的だ。そう、初演のときも同じように涙が止まらなかったことを思い出した。なんといっても私は、チャイコフスキーが作曲した音楽の中で、ここで使われている曲が一番好きなのだ。ただでさえ胸が湧き立つのに、ベジャールの演出ときたら! 「最高。」それしか言葉にならない。
ジル・ロマンが踊っているところを観られたのも嬉しかったなぁ。私が中学生のころから折に触れ観てきたダンサーだ。初めて観たのは忘れもしない『魔笛』。次の日、学校で「ジル・ロマンのファンになっちゃった!」と友達に話したのを今もはっきりと思い出す。今日のジル・ロマンの踊り、ほんの少しだったけれど、その存在感の大きさよ。なんて素敵なのだろう。「最高。」それしか言葉にならない。
最後の終わり方も良き。スッキリ!
シルヴィ・ギエムが引退してからというもの、あれほど私の中で多くを占めていたバレエに対する情熱は信じられないぐらい萎んでしまいけしつぶほどに小さく消え入りそうになっていくのを放置していたのだが、そろそろ再燃しそうな予感がしている。きょうのような生の舞台のエネルギーを浴びてしまうとね。特にベジャールのようなバレエは寝る子を起こすのも然もありなん。
マチネ
東京文化会館(大ホール)
3階2列13番
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