『ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団』演奏会

芸術の秋ならぬ冬。きょうは200年の歴史を誇るドイツ屈指のオーケストラ『ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団』の音楽を聴きに行った。指揮はサカリ・オラモ。


プログラム

◆ 歌劇「オベロン」序曲

作曲:ウェーバー

◆ ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54

作曲:シューマン

ピアノ演奏:藤田真央

<アンコール>

無言歌集より 失われた幻影(メンデルスゾーン)

◆ 交響曲 第7番 イ長調 Op.92

作曲:ベートーヴェン

<アンコール>

プロメテウスの創造物より 序曲(ベートーヴェン)


「オベロン」の序曲の最初はホルンから始まる。静まり返った会場に丸みを帯びて深く深く響く厳かなホルンの音を聞いた瞬間に心を鷲掴みにされた。あぁ、なんて説明したら良いのだろう。こんな気持ちの良い音、聞いたことがない。

本当に素晴らしい管楽器の音色はピアノ協奏曲でも。第一楽章でクラリネットとピアノの掛け合いのようなところがあるのだが、えもいえぬ美しさに鳥肌が立った。

オーケストラの音色はとてもエレガントでありながら一音一音がやさしくて力強い。信じられないほどエネルギッシュで、指揮者はどの曲も(特にベートーヴェンにおいて)音楽を体感する喜びを爆発させているようだったし、それは客席にも十分すぎるほどに伝わって拍手が止まらなかった。

そして、藤田真央さんのピアノ! 私は映画『蜜蜂と遠雷』で観ていたぐらいでしっかり聴いたことがなかったのだが、きょう藤田さんの生演奏を聴く機会に恵まれたことに心から感謝した。精密でありながら叙情的。目が離せなかった。これからどんな演奏家になっていくのか空恐ろしくもあり楽しみでもある。


@ミューズ アークホール
 1階25列7番


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てがみまYukoのふみあかり

田丸有子。 手紙の書き方コンサルタント。 札幌出身、東京都在住。 情緒があるものやエレガントなものに惹かれる50代。 無類の手紙好き。L.M.モンゴメリの小説が愛読書。 すきな言葉は「雲心月性」。

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