Amazon Prime Videoで配信中の映画『PERFECT DAYS』を観た。役所広司が、東京の公衆トイレの清掃を粛々とこなす平山の日常を演じている。監督は『ベルリン天使の歌』のヴィム・ヴェンダース。
同じことの繰り返しのように見える日々でも一日として全く同じ日は無い。平山は無口だが、その表情はコロコロ変わり心模様が不思議なほど伝わってくる。
平山は自然の移り変わりを楽しんでいる。忙殺された日常を送っていたら見逃してしまいそうな、でも確実にそこにあるものから自分に心地よい何かを見出し堪能している。スマホもテレビも持たない暮らしだが、シンプルに自分の世界を思う存分満喫している。
聞いているカセットテープの音楽に若いころの平山を想像する。そして、寝る前に読んでいる本のタイトルを見たとき、平山の中に無限に広がる宇宙を感じた。誰しもみんなそれぞれの中に宇宙を持っている。
全てが絵葉書になりそうな映像美は、まるで平山の代わりに語りかけているかのように雄弁だ。
買い物の帰り道で見た風景。映画を観ていなかったら見逃していたかもしれない。平山の見ている世界はこんな感じかな。ささやかでも心ふるえる瞬間にあふれている。
私のPERFECT DAYSはどんな日々? それを探してゆこうと思った大晦日である。
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