今、読書中の本に、ラストシーンが切手の話で終わる映画があり、それは幸福なシーンだと書かれた部分があります。ある夫婦がいて、眠る前のベッドの中で旦那さんが奥さんに「自分が描いた絵が3セントの切手に採用された」と報告し、奥さんはそれを聞いて心から喜ぶのです。私はそれがどの映画なのかとても気になり観てみたくてたまらなくなりました。巻末にタイトルが書いてありました。コーエン兄弟が監督し、大好きな女優さんのフランシス・マクドーマンド主演で1996年に制作された映画『ファーゴ』です。アカデミー賞に何部門もノミネートされた作品で、公開当時かなり話題にもなりましたから、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。それなのに私は観ていませんでした。なにやら恐ろしい映画のような気がして避けていたのです。でも、ラストシーンに切手が出てくるとなると話は別。気になって気になって仕方がないので、配信サービスで見つけてついに鑑賞しました。
(画像はKadokawaのサイトより拝借しております)
詳細は省きますが、後半はもう恐ろしすぎて映像を観ていられなくなり早送り。いくら好きな女優さんが出ているからってこんな怖い話、観られたものではありません。しかも、実話だそうです。
そして気になっていたラストシーンが訪れます。刑事である奥さんが、猟奇的な恐ろしい事件を解決した直後、家のベッドで旦那さんとくつろいでいます。胸が温かくなるような夫婦の幸せを小さな小さな切手が象徴していました。それ以前に描かれていることのとんでもない恐ろしさとの対比が素晴らしい。実際には切手そのものは出てこなくて会話の中に出てくるだけですが、鳥が好きな旦那さんが描いた切手はどんな絵柄だったのか想像してみたくなりました。でもこの映画はもう2度と観ないと思います。
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