お殿様の気分で…

きょうは友人と一緒に永青文庫で「細川家の日本陶磁 ― 河井寬次郎と茶道具コレクション ―」を鑑賞したあと、肥後細川庭園を散策した。陽が当たるとポカポカと気持ちが良いけれど、時折吹いてくる風はまだひんやり。まだ桜の蕾が開花する一歩手前。でも緑の息吹がそこここに感じられるお庭は散策している人もまばらでなんとも静かでよかった。庭園に流れている小川のせせらぎを聞きながら居心地の良さそうな木のベンチに座って友人が持ってきてくれたお弁当を食べた。

細川庭園は椿の名所で、たくさんの椿がひっそりと見ごろを迎えている。その中でも一際目を引いたのが大輪の肥後椿である。雄蕊の黄色い部分が驚くほど大きく見応えがあり、離れたところから見るとより迫力が増す。

江戸から明治にかけて、熊本藩六代藩主・細川重賢は家臣たちに武士が嗜みとして園芸や盆栽を奨励し品種改良を重ねた。それらは肥後六花(肥後椿、肥後芍薬、肥後花菖蒲、肥後朝顔、肥後菊、肥後山茶花)と呼ばれ、大切に継承されてきたそうだ。肥後椿は熊本市の花になっているそうだが、この肥後細川庭園に門外不出の椿があるのも納得である。

青空を背景にして凛と咲く肥後椿。まさに今が満開のとき。


#肥後細川庭園 #肥後椿 #春の散歩 #永青文庫

てがみまYukoのふみあかり

田丸有子。 手紙の書き方コンサルタント。 札幌出身、東京都在住。 情緒があるものやエレガントなものに惹かれる50代。 無類の手紙好き。L.M.モンゴメリの小説が愛読書。 すきな言葉は「雲心月性」。

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